社長室101 株式会社ベル・フルール

花の世界を総合的にプロデュースするフラワーデザインカンパニー

会社名:株式会社ベル・フルール 創業:1981年

花の世界を総合的にプロデュースするフラワーデザインカンパニー

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フラワーデザインのチカラで、社員と地域と文化をつくる

2023-02-08

 2023年1月に創業20年を迎えるベルフルール。今野亮平社長に、これまでの歩みといよいよ迎える節目に向けた想いを伺った。
同社は、プリザーブドフラワーの先駆者として、店舗展開やスクール運営を行ってきた会社だ。2020年には、アーティフィシャルフラワーという造花の世界的ブランド「エミリオ・ロバ」をM&Aし、業界自体の認知度向上を牽引している一社だ。
 近況としては、エミリオ・ロバの工場がある三重県名張市において、同社の地域貢献が注目されているという。エミリオ・ロバの製品が名張市のふるさと納税返礼品として扱われ、採択2期目にして2022年は11月時点で既に昨対比260%以上の伸びを見込んでいるそうだ。結果的に同市のふるさと納税の全額も昨対比150%以上のプラス成長となっている。貢献の広がりは売上以外にも、人材面で毎年地元の高校からコンスタントに新卒を採用しており、若者をはじめとする地域の雇用創出にも貢献していると言える。今野社長は「名張の良さは人の素直さ。名張クオリティーという温かみのある手作り感を届けていき、好循環をさらに生み出していきたい」と地域への感謝とものづくりへの思いを語る。
 また、同社の新たなチャレンジとして「メンバーのシャッフルを更に加速させたい」と今野社長。柔軟な部署異動によって、一人ひとりの経験値を高め、個人のポテンシャルを引き出しながら組織としても成長を目指しているという。
 2023年3月にはベル・フルール銀座本店をリニューアルオープン、さらに、エミリオ・ロバも神戸に新規出店を控えている。「少数精鋭にこだわったものづくり」を合言葉に、個々が可能性を発揮しながら同時にお客様を喜ばせようと創意工夫を凝らす同社。今後もどんなものづくりを拡げていくのか期待したい。

品質がいいのは当たり前、目指すは花業界の高級旅館!

2020-03-18

2020年3月、株式会社ベル・フルールの今野政代会長のもとを訪ねた。同社は日本で初めてプリザーブドフラワーの専門店を立ち上げた企業であり、創業以来、教育機関としてのスクールはじめ、空間ディスプレイなども手掛けながら、総合型フラワーデザインカンパニーとして成長を続けている。

近況について伺うと、2017年に社長職を長男の今野亮平氏に譲り、自らは会長へ就任。この3年間はまさに新社長が作り上げてきた期間だったという。
とりわけ大きな変化はEC事業の拡大だ。もともと販売とスクールの二軸で経営してきた同社にとって、ECは販売チャネルの一つに過ぎなかったが、現在ではEC部門だけ独立して事業化できるほどの規模に伸びてきているとのこと。一方で、ECが伸びたからといって実店舗をおろそかにすることはないという。伊勢丹や三越などの大手百貨店に店舗が入っていることは顧客からの信頼につながるからだ。
また、近年ではホテルやクリニックの空間デザイン、また企業の歓送迎の際に同社の商品を利用したいという問い合わせも増えており、そうしたBtoB需要も今後は大きな収益を上げていく見込みとのこと。事業の成長に伴って人も増え、いま同社の社員数は約70名。2019年10月には手狭になってきていた本社を新社屋に移転した。これまで離れていた制作プロダクト部門とロジスティック部門を1階フロアに集約したことで大幅に生産性が向上。さらに、デザインやコーディネートにもこだわったミーティングルームでは、空間を広く設けて社員やパートスタッフが一堂に会して食事も取れるようにしたため、社内のコミュニケーションが活性化して働きやすさも高まっているという。

これからの方向性を伺うと、「目指しているのは花の業界の高級旅館なんです」と今野会長。高級旅館において設備が綺麗でご飯が美味しいのは当たり前。その先のおもてなしに感動するからこそ、利用客は「また来たい」と思うー そうした考えを自社に取り入れていきたいと語る。
「いうなれば、私の役割は旅館における女将。最高水準のフラワーデザインを常にお客様に提供できるよう、毎月、品質確認会という技術テストを行い、そのうえで、社員たちには相手を大切にしながらお客様目線のサービスを提供することを繰り返し教えています。お客様は商品だけを選ぶのではありません。対面で感じられる魅力こそ、いつの時代も変わることのない価値なんです」
誰にでも年に数回はギフトを贈るタイミングがある。気持ちを込めて、ベル・フルールの花を贈ってみてはいかがだろうか。

(2020年3月:柴田有紀 / カウテレビジョン)