ヤマト株式会社   長谷川 豊 社長

120周年を迎えたヤマト、ロングセラーとトレンドの二軸で展開!

2019年8月に創業120周年を迎えたヤマト株式会社。同年9月、長谷川豊社長に近況を伺った。

同社は言わずと知れた液状のり「アラビックヤマト」を世に送り出した企業だが、その接着・粘着のコア技術を生かしてアート・ホビー分野の商品開発も行うなど、新しい需要を探る水平展開も行ってきた。

現在、伸びを見せているのは個人向けの文具需要だという。機能性だけでなく、見た目のかわいさといったデザイン性や、様々にアレンジしやすいフレキシビリティなどに優れた商品が注目されているとのこと。その背景にはSNSの影響もある。文具評論家をはじめ文具好きユーザーによる日々の発信があり、文具好きが集うコミュニティも存在するそうだ。2017年から始まった「文具女子博」というイベントは口コミで評判が広がり、2018年には実に3万5千人もの来場者を記録したという。「文具女子博2019」は2019年12月12日〜15日、東京流通センター 第1展示場 A〜Dホールで開かれ、ヤマト株式会社も参加する予定だ。

そうしたユーザーの声に耳を傾けながら、同社が打ち出したのが、フィルムタイプの付箋「Chigiru(チギル)」シリーズ。
通常、付箋というと一定のサイズの紙の一部にのりがついたものであるが、「Chigiru(チギル)」はシールのように全面のり付きで5ミリ方眼のミシン目が入っており、用途に合わせてカスタマイズできるのが特徴だ。さらに、2019年6月に発売された「Chigiru(チギル)暗記用」は、赤・緑のシートを重ねると暗記したい内容を隠せるようになっている。暗記用のマーカーに似ているが、簡単に貼って剥がせるので対象物を汚すことなく、共用の参考書などにも使えるという。

最後に、120周年を迎えた同社の今後の展望について伺った。
「いまはロングセラーの商品が生まれにくい時代。そんな中で長く愛されている商品を持っていることは有難いこと。基幹事業も大事にしながら、話題性を集められる新商品によってヤマトのファンを増やしていきたい」と長谷川社長は力強く語った。

取材:柴田有紀/カウテレビジョン(2019年9月11日)