飛島建設株式会社   乘京 正弘 社長

建設業界を革新するトビシマの挑戦

2021年9月、飛島建設株式会社の乘京正弘社長のもとを訪れた。同社は創業から138年にわたって土木・建設に携わってきた総合建設企業であり、 羽田空港や青函トンネル、東京湾アクアラインの建設も手掛けてきた実績を持つ。

また、同社は建設業界のデジタル革新に積極的に取り組んできた企業としても知られている。建設現場のDX推進に向けて各種DXプラットフォームとの連携ができる端末「e-Stand」や、 遠隔臨場の機能に加え映像音声通信や自動翻訳機能も備えたウェアラブル端末「e-Sense」などを開発してきた。2021年2月にはITスペシャリスト集団であるアクシスウェア社を傘下に迎え入れ、ITのプロ・建設のプロの両社の視点から、社外の建設事業者に対して「DXトータルサポー事業」という取り組みをスタートさせた。これにより業界全体での、省力化・工期短縮が期待できるそうだ。

こうした挑戦の背景には、建設業界をもっと魅力的にしたいという乘京社長の想いがあるという。そのキーワードはSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)だ。
「SX を実現するためには企業だけでなく社会全体のサステナビリティを考える必要がある。 これから入社をしてくる新卒社員が40 歳になるころには世の中の当たり前が全く変わってしまっている。国のデジタル対応を待っていたのでは業界自体が倒れてしまう。若い人が魅力を感じ、 運営しやすくなるように現場から変えていかなければ」と乘京社長は熱を込めて語る。

建設の業界では長く人材不足が叫ばれているが、飛島建設では毎年新卒学生も集まってきており、2022年4月には約60名の仲間が加わるそうだ。
「3Kイメージが強い業界だが、自分たちで変えることができる。SX・DXを通じて、若い人たちがもっとやりがいを感じられるようにしていきたい」という乘京社長の言葉には、 同社に創業時から息づくイノベーションマインドが窺えた。

(2021年10月公開 柴田有紀/カウテレビジョン)